明治村で「異議あり!」

 秋といえば〇〇という1,000人アンケートの結果が出ていたので、上位5位を見てみると、
1位 スポーツの秋231人
2位 食欲の秋  189人
3位 読書の秋  143人
4位 紅葉の秋   86人
5位 芸術の秋   46人
 という結果になっていました。まあ無難な順位といったところであり、芸術の秋は、絵画のグループ展や国際陶磁器フェスティバルに行ったし、紅葉も地元で楽しんだばかり、読書なら、待ちかねていた「珈琲の世界史」を読みました。食欲の秋といえば、草津温泉で温泉と料理を堪能しましたね。・・・・「スポーツの秋」、肝心の1位が抜けているではないですか!一番遠のいてしまった分野であり、妻から「スポーツジムに行ったら!」と言われている日常を考える、何とかしなければいけません。そこで、先ずは万歩計を購入し、ちょっと「やってます感」を出してみます。
 では、実践へと向かった先は、明治村で行われている『大逆転裁判2「容疑者 夏目漱石最後の事件」ゴーストライターの明暗』のイベントです。春の明治探偵ゲーム同様に園内を歩いて問題を解いていくゲームであり、明治村が日本で3番目に大きいテーマパークで、浦安のテーマパークの陸と海を合わせた面積と言われているだけに、歩くにはうってつけの場所なのです。(我ながら良い選択)
 今回のゲームでは・成歩堂コースと・ホームズコースの2種類があります。値段が成歩堂コース1,300円、ホームズコース1,400円と異なっており、ホームズコースには「難関」という言葉が付け加えられています。本来なら難関と言われているホームズコースを選択するところですが、今回の目的はあくまで運動なので、成歩堂コースを選択しました。だって、「歩」って文字が付いてるしね。

 先ずは、入場後に今回のゲームの受付と回答の場となっている、「宮津裁判所法定」へ行き、バッグに入ったゲームキットを手に入れます。いろいろある中身の中で、「第一章 道草の目撃」の冊子を手に取り、指示に従って「前橋監獄雑居房」へと歩きます。そこから、「証言」と「証拠品」を選択しながら別冊の指定の項目を読み進め、中継地点となる施設で「第二章 吾輩の凶器」、さらに「第三章 こゝろの動機」と新しい冊子手に入れ、事件の真実を暴いていきます。最後に、「異議あり!」と証拠品番号を提示し、無事に無罪を勝ち取ったのでした。

 今回は文章を読み解いたり、中には俳句を詠んだりと、考える時間や冊子を読む時間が結構かかったてしまい、目的地までの移動の際には、ほとんど園内の紅葉も見ないまま歩きました。そんなふうに歩いた結果、万歩計の歩数は「10,855歩」まで記録。この数字が充分な運動量を示しているかは別として、充実した気分になったことは確かです。これでスポーツやったつもりの一日でした。

 ここからはオマケです。

 明治村の園内を歩いていると、何やら大勢の人が金沢監獄正門前の橋に集まっています。よく見るとドラマの撮影中のようで、「ヨ~イ、スタート!」、「ハイ、カット!」といった声が聞こえます。男女二人が橋の真ん中で会話をしている様子を撮影しており、女性の役者さんが何度か演技指導を受けているようでした。

 周りに多くのスタッフが配置され、園内を歩く人達の通行を一時遮ったり、大きな声を出さないように気を配っている横を通る際、スタッフと思われる人に「何の撮影ですか?」と尋ねると、「来年春のNHKの朝ドラです。」と答えてくれたのです。

 来年春の朝ドラの題名は『半分、青い』で、人気ベテラン脚本家・北川悦吏子さんの完全オリジナル・ストーリーです。1971年の高度経済成長期の終わりに岐阜県の東農地方に生まれた、楡野鈴愛(ニレノスズメ)が主人公。いつも元気いっぱい、思いついたら即実行!で、失敗しても明るく振る舞うスズメは、小学生のときに病気で左耳を失調してしまいます。雨音が片側しか聞こえなくても笑顔、雨上がりの空を見上げ「半分、青い」とつぶやく、おもしろい感性の持ち主でした。「少女漫画家になる」夢を叶えるために上京するものの、結局夢は破れ、シングルマザーとなって帰郷します。でもスズメは、数々の失敗を繰り返しながらも乗り越え、たどり着いた世界がありました。それは「ひとりメーカー」です。

 たくさんのものを作る大手メーカーではなく、大切な誰かのために役立つものづくり。スズメは病気の母のために「そよ風を贈ろう」と思きます。素人でありながらも失敗に失敗を重ね、改良しながら自分の手で扇風機を作り上げました。その扇風機がやがて、家電業界に「新しい風」を巻き起こしていくこととなるのです。失敗だらけの人生を、力強く生き抜くヒロイン・スズメの物語。っていうのが大筋なんだとか。その主演を務めるのが女優の永野芽郁(ながのめい)さんです。でも、今日見た女優さんが永野さんかどうかは分かりませんでした。

 さて、来年の放送ではカットされず、明治村での光景がテレビで見えるでしょうか?楽しみだ。