雪の草津温泉

 紅葉真っ盛りの山の中を抜け、♪草津よいとこ 一度はおいで お湯の中にもこりゃ 花が咲くよ♪と、草津節のメロディーロードを通って草津運動茶屋公園・道の駅に着くと、いきなり雪が強く吹きつけてきます。一瞬「ノーマルタイヤで来たけど、帰れるかな?」と心配になるくらいでしたが、この雪は今シーズン2回目で、この時期では積雪になることはない、という地元の人の言葉を聞いて安心しました。それにしても吹雪のような雪でお出迎えとは、初の草津温泉となる私は、いきなりビビってしまいました。

 そんな雪の中でも、西の原公園内にある「西の原露天風呂」で最初の草津の湯を楽しみます。熱い湯で知られる草津温泉だけに、お湯から上の部分は雪で寒いし、お湯に浸かった部分は普通の温泉ではありえない程の熱湯なので、結局、短時間しか入ることが出来ません。けれど、風呂上り後もしばらく体が温かくて、温泉効果を実感した次第です。

 その後、温泉街中心にある湯畑周辺を散策し、宿の近くにある「熱乃湯」で、湯もみと踊りのショーを鑑賞し、後半の湯もみ体験に運良く参加することができました。参加記念として賞状をもらいましたが、賞状をよく読んでみると、5回挑戦した人には免許皆伝証と記念品がもらえるそうですが、残りの人生であと4回訪れることは無さそうです。

 湯畑周辺の散策を楽しむにしても冷たい雪と風のため、あまり長く歩きたくないという気持ちと裏腹に、お土産選びと「温泉まんじゅう」の試食をしたいという積極的な妻の荷物持ち役で、幾つかの路地を巡ることになります。露天風呂で温まった体も冷え切ってしまったため、宿の熱い温泉に浸って生き返った気分になったのでした。

 草津温泉は下呂温泉、有馬温泉とともに日本三大名湯と呼ばれており、今回の旅行で三大名湯を全て訪れたことになります。地元岐阜県の下呂温泉も捨てたものではないと思いますが、活気という点では草津の方が軍配があるように感じました。でも、泉質は下呂温泉のお湯の方が好きだな~。なんて思いながら宿の部屋から夜の湯畑を眺めるのでした。