何気ない一日

 台風が通過した後も、雨の多い日が続いています。そんな天気の悪い日にも関わらず、コーヒー豆を買い求める方があり、感謝しながら毎日焙煎機に向かっています。

 今朝は、先日読んだ「珈琲の世界史」の後半を読み返しながら、巻末に記された参考文献の中の書籍を古本サイトで探してみるものの、欲しい本は在庫がありませんでした。とりあえず別の3冊を注文して、少しだけ深掘りしてみようと考えています。

 そんなことをしていると、午前中に来店客が続いてバタバタすることになり、読みかけた本をそのままにしていると、クッキーやブラウニーも売れ、ブラウニーを焼く準備を始めることになりました。来店があって嬉しい反面、読みたい本が落ち着いて読めないもどかしさがあります。

 お昼には、午前中に販売したコーヒー豆の補充のため、3種類の豆を焙煎しますが、豆が均等に売れれば良いのに、この日は同じ銘柄ばかりが売れ、ハンドピックしたばかりの豆を袋に詰めることになります。一度に沢山焙煎すれば良いものの、新鮮な豆が蒸らしで膨れる様子に喜ばれるお客様を裏切らないため、こまめな焙煎は止められません。

 午後は比較的静かな店内ですが、時折お馴染みの女性グループが何組か入れ替わり来店されます。夕方になり、「今日はこんなものか。」と片づけ始めると、初めて見かける若い男性がドアを開けました。丁度、自分のために淹れていたコーヒーを少し試飲用に出すと、「へ~。違うんだ。」と楽しそうに飲み比べ、お帰りの際にはコーヒー豆を購入いただきます。

 こんな感じで、何気ない一日が過ぎていきます。でも、この何気ない一日の時間が、自分には特別な時間だと感じるのです。そんな感覚を大切にしながら、明日も、生まめを まめに焙煎し 楽しく まめに暮らす を実践していきます。