暑気払い

 昨晩、「ちょっと苦いアイスで暑気払い」という絵手紙を書いてみました。

 暑気払いとは、その名の通り「暑さをうち払う」ため、体に溜まった熱気をとり除くことをいいます。暑気というように、暑さや熱そのものに限らず、弱った気(エネルギー)を元に戻して「元気」になろうという訳です。 

 一般的には、夏場の暑さやストレスを発散する名目としての宴会、飲み会を行うことを表していますが、昔は暑さをしのぐために、体を冷やす効能がある漢方薬を飲んだり、枇杷(びわ)や桃の葉を煎じた「枇杷葉」を飲んでいたようです。

 江戸時代に詠まれた川柳に、「ビワと桃、はばかりながら暑気払い」というものがあります。本来、ビワや桃は実を食べるものですから、その葉っぱだけ煎じて飲むことはちょっと申し訳ないな、という気持ちを詠んだ句です。「葉ばかり」と「はばかられる」という2つの意味をかけているのです。

 元々は暑気払いとして夏に収穫される物を食べていたようで、麦を使った素麺や野菜のキュウリなどは、体を冷やす効果や利尿作用によって夏場の健康維持に役立っています。それならばと、アイスコーヒーで熱くなった体を冷やし、コーヒーの利尿効果で余分な水分を排出してもらおうという訳です。学術的な根拠など全く調べていませんが、何だか語呂が良いので「アイスコーヒー」をお勧めしちゃいます。