パプアニューギニアって国

 パプアニューギアでのコーヒーの歴史は浅く、1930年代に宣教師がジャマイカから苗を移植したというのが始まりで、1950年代に入ってから本格的な栽培が開始されます。その後、国連のグルメ・コーヒープロジェクトが1997年~2000年に実施され、高品質のコーヒー豆を生産する国の一つになりました。

 パプアニューギニアという国については、ニューギニア島を分断してインドネシアと国境を接しいることから、旧ドイツや朝鮮半島などと同様に歴史的背景があることは感じていましたが、実際には観光地としてのイメージしかなかったので、この機会に調べてみると、過去に島の真ん中付近で東がイギリス領、西がオランダ領になり、オランダ領は現在インドネシアのパプア州となって、イギリス領は独立してパプアニューギニアという国になったことを知ります。

 その中で気になったのが、「ギニア」という文字です。 ギニアとつく地名にはアフリカの「ギニア」、「ギニアビザウ」、「赤道ギニア」とあり、オセアニアの「パプアニューギニア」とは地理的に関係があるのか興味を持ちました。どうも、「ギニア」とはベルベル語(この言語も複雑難解)で「黒人たちの土地」を意味する言葉なんだとか。ここに住んでいるオーストロイドの元住民は色が黒く、熱帯地域でもあったので、ヨーロッパ人がギニアに似ているという様な意味で「新しいギニア」ニューギニアと付けたようです。また、ニューギニアに暮らす人々の髪の毛が縮れていることから、マレー語の縮れ毛を意味する「パプア」をくっつけてパプアニューギニアになったみたい。そう考えると勝手に名付けられた国名な訳で、複雑な気分です。

 これまでコーヒー産地としてのパプアニューギニアしか見ていませんでしたが、歴史や文化を垣間見ると日本の戦争と深い関わりがあったり、原始的な生活を知ることになり、この国に関する本でも探して読んでみようと思います。コーヒーの生産国を廻る旅をしたいものですが、現実には難しいので本の世界だけでも旅の気分を味わってみますか。