ハゲがハゲを飲む

 「ハゲがハゲを飲む」なんて自虐的なタイトルになってしまいましたが、最初のハゲは「禿頭」のことであり、ホームページの店主イラストと通り、DNAによって受け継がれた逃れられない現実です。後のハゲはコーヒー豆が焙煎によって表面の一部が剥がれる画像のような状態で、見た目からハゲとか10円ハゲとか言われています。意味は違っても同じ「ハゲ」という発音からは、個人的には良いものと思えないのです。

 コーヒー豆のハゲは焙煎の後半、二ハゼ中盤くらいから発生しはじめるようで、「一ハゼ以降に火力を上げすぎたから。」、「焙煎時間が長すぎたから。」といった意見から、「ハゲは上手に焼けた証拠です。」と言った意見まで様々ですが、焙煎後には他の欠点豆と一緒にハンドピックして取り除くようにしています。見た目も良くないし、第一「ハゲ」っていう呼び名が良くない。ある人から「禿げ頭は厭うべきもと私は思いません。」言われましたが、やはり嫌うものなのです。まだまだ、個性だと肯定的に思えません。

 このコーヒーのハゲについては、豆組織の一番薄い部分が壊れて剥がれるようですが、中深煎りや深煎りの豆に発生しやすくなるため、できれば減らしたいと思っていても、過度の焙煎過程の変更は香味に影響を与えそうで心配です。

 そんなハゲに対する現象とは別に、このハゲだけを集めて飲み比べをした人がいると知って、自分も試すことにしました。これまで欠点豆を集めて飲み比べをしたことはあっても、ハゲだけを限定して飲み比べたことがなかったため、ちょっと興味深々です。ただ、少量焙煎を行っているためにハゲ豆の量が少なく(これだけ「ハゲ」が連続すると気分悪いな。)、抽出は松屋式で行えないためコーノで淹れてみました。飲み比べた感想は「違うと言えば違うけど充分飲める。」って事です。そもそも抽出に使用した豆の量が少ないので微妙な感じになってしまいましたが、他の欠点豆よりも印象は悪くないと思います。とは言っても今後もハンドピックしますけどね。

 そんな訳で、ハゲがハゲを飲んだというお話でした。お粗末!

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コメント: 2
  • #1

    帰山人 (土曜日, 25 3月 2017 13:40)

    《禿頭を厭うべきものと私は思いません》…ハゲましたつもりだったのですが、話題がハゲしすぎたかもしれません。

  • #2

    まめ蔵 (土曜日, 25 3月 2017 15:20)

    「厭う」という言葉に「かばう、大事にする、いたわる」といった意味があることは認識しているので、単に持てる者と失った者の感覚の相違なのでしょう。それより、ハゲ豆はケニヤを焙煎した際の豆を使用しましたが、明確な違いを感じ取れなかったのは使用量7gという少なさか、味覚センサーの未熟さなのか、残念な結果となりました。