ティピカ

 今日、「本日のコーヒー」に指定したのはグアテマラのカルメン農園ティピカでした。やさしい酸味と甘味が舌の上に広がるコーヒーですが、苦みが少ないので好みが別れています。

 そんなコーヒーを気に入っていただき、「私、このコーヒー好きかも。」と2杯目を注文されたお客様がありました。「好きかも。」ってのは「どうなの?」って気持ちにもなりましたが、好きなコーヒーが見つかって良かったと思います。

 さて、ティピカという品種は色々な国で栽培されており、有名な所ではジャマイカのブルーマウンテン、アメリカのハワイコナ、パプアニューギニアなんて所があります。けれど、産地が違えば生豆の価格や味覚も異なり、それぞれの個性が存在します。さらにブルーマウンテンの場合は、長い間ブルーマウンテン山脈の気候で栽培されたことから、性質の異なる「ブルーマウンテン」という栽培品種で呼ばれることもあるのです。

 生豆の価格はブランド力というのが大きくて、ブルーマウンテンやハワイコナはお店で扱うには高すぎて手が出ませんが、価格の違いほど味覚に違いがあるとは思えないのが正直な気持ちです。事実、昔はブルーマウンテンが大人気だった頃、パプアニューギニアの豆をブルーマウンテンだと言って販売されていた時代もあったのですから。

 品種による味覚の違いや魅力を知ってもらい、コーヒーの楽しみ方が増えることを期待しながら、「明日は何の豆にしようかな~。」って考えながら「本日のコーヒー」にしているんです。