千の丘の国

 

 アフリカの真ん中に位置し、国土が丘陵地に覆われていることから、「千の丘の国」と呼ばれているのがルワンダです。ルワンダと聞いて思い浮かべる人が多いのが、1994年にルワンダで発生したジェノサイド(大量虐殺)ではないでしょうか?特に2004年に制作された映画『ホテルルワンダ』を見て、そのイメージが膨らんだ人が多いのではないかと思います。ちなみに、『ホテルルワンダ』の舞台となったホテル・デ・ミル・コリン(Hôtel des Mille Collines)とは「千の丘のあるホテル」を意味します。
 そんな暗い過去のあるルワンダですが、今では国内どこにいても夜の散歩が可能な東アフリカで一番安全な国となり、丘の多い地形の中でコーヒーの栽培が盛んに行われるようになり、地図にあるように多くの産地が存在しているのです。以前からルワンダのコーヒー栽培については興味があり、産地セミナーに参加したり、ルワンダで活動している方々の話を聞く機会があったのですが、ポテト匂や品質が安定していないなど、生豆商社の中でも輸入を積極的に行わない状況が続いていました。

 ところが、今月に入って生豆商社よりルワンダ・コーヒーの取扱いを始めるといメールがきました。ルワンダ西部のニャマシュケ地区の全18ウォッシングステーションから出来の良い単一ウォッシングステーションの原料を買付するそうです。継続的に安定した品質のコーヒーが入る反面、クロップごとに味が微妙に変わるかもしれません。リスクを減らすためにはしかたのないことかもしれまんね。

 そこで早速仕入れを行い、今日届いた豆を焙煎してみました。中煎りにしてみましたが、生豆商社の説明にあるように、アプリコットのような香りと柑橘系の香りで、飲んだ後、甘味がふわっときて、後味すっきりといった感じです。明日もサンプル焙煎をしてみて1月からの商品に組み込もうと思います。