春のコーヒー

 ウグイスの鳴き声が聞こえるころになり、妻と娘がお雛様を飾ってくれました。この地域は旧暦で飾るところが多いので、毎年この時期になると華やいだ気分になります。

 現在一般に広く売られている雛人形は関東雛と言い、向かって左にお殿様が座っているものになります。逆に向かって右側にお殿様が座っているものは京雛と言われ、御所における玉座の位置に基づいているのだとか。東海地方には京都に近い事もあって、家によっては京雛も飾るところもあるようです。

 お雛様を飾ると増々春らしくなりますが、コーヒーにも「春のブレンド」といって、新入学や就職祝い向けの商品を出すお店も多いようです。主に浅入りの豆を使用し、酸味と香り豊かな風味で春をイメージさせているようですが、いかにも日本的と言うか、四季のない生産国にとっては「何のこっちゃ?」と思われるようなセールスを展開しています。確かに売る側にとっては年間通じてセールスできる訳ですから都合の良い話です。

 自分の店でも、酸味の効いたタンザニア・キゴマAAを焙煎しました。苦味の少ない代わりに、酸味を強く感じるコーヒーで、お客様の中には苦手な人も多いのですが、たまには飲みたいコーヒーではあります。「春のコーヒー」ってのは定義が難しいのですが、春を感じながら飲むコーヒーってのは色々な楽しみ方があるように思います。温かくなった外気に触れながら、花々を楽しみながら飲むコーヒーもいいかもしれませんね。