フアン・バルデス

 「本日のコーヒー」はコロンビアにしました。そのコロンビア・コーヒーに使われるロゴに左のようなものを見かけることが時々あります。ソンブレロをかぶり、白いポンチョの上にコロンビア国旗と同じ色の肩掛けを羽織って、収穫したコーヒー豆の袋を積んだラバのコンチータと一緒に並んだイラストです。このおじさんの名前は「フアン・バルデス」と言い、コロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)が作り上げたイメージキャラクターです。

 コーヒーの産地といえばブラジルと言われるように、生産量も認知度も一番であり、ブレンドに使用されることの多い二番手、三番手のコロンビアのコーヒー豆を、100%コロンビア・コーヒーのブランド力を高めるために作られました。そして、このロゴを表示できるのは、FNCから認定を受けた100%コロンビアコーヒー商品のみとして、商品パッケージに付いているのです。

 これまで、様々な国や地域のコーヒーを数種類ブレンドしてコーヒーを楽しむことが主流でしたが、最近では、一つの地域や農園に限定したコーヒーそのものの味を楽しむという傾向が強くなってきました。コトンビア生産者連合会(FNC)では、そうした世界的なニーズに応えるため、産地の差別化・ブランド化を図る事が出来るように、「原産地呼称制度」を設けています。

 FNCでは、2005年より原産地呼称制度への取り組みを戦略的に開始し、現在Nariño(ナリーニョ県)、Cauca(カウカ県)、Huila(ウィラ県)、Santander(サンタンデール県)が認定されています。この原産地呼称付きコーヒーの生産にはたくさんの規定やノルマがあり、その管理は容易ではありませんが、生産者は普通のコーヒーを大きく上回る収入を得ることができるのです。

 お店で扱っているコロンビアの豆は、Huila(ウィラ県)の南部、サン・アグスチン村地区のものを使用しているのですが、残り3つの原産地呼称付きコーヒーも飲んでみたいものです。2月には4か所の豆を揃えて飲み比べができるようなイベントもしてみようかな。