焙煎とカッピング

 11月から新しい豆を扱うため、自宅にある小型ロースターを使って4種類に焙煎してみました。煎り止め温度を3℃ごとに変えて焙煎し、カッピングをしてみたのですが、中々狙いどころが定まりません。何とかして今月中に決めたいのですが、開店前に苦労した作業の繰り返しになりそうです。

 今回、新しく仕入れたコーヒー豆は、SCAJ2015の会場で生豆の商社が試飲サンプルにを行ったグアテマラのティピカです。「ティピカ」とは、アラビカ種の中では最も原種に近い品種で、かつては中米で広く栽培されていました。優れた香りと酸味を持っていますが、サビ病び弱く、多くの日陰樹を必要とし、収穫が隔年であることなどの理由のため生産量は低いものです。そのため1960年代後半からカトゥーラなど、生産性の高い改良品種に取って代わられて、今では希少品種のようになってしまいました。

 カンピングをしてみると、浅煎りでは柑橘系の香りで明るくてきれいな酸味があり、数度の煎り止め温度が異なるだけで、急に丸みのある酸味と甘味と苦味が絡み合ってきます。本当に科学実験のようで、何時もワクワク・ドキドキしながら少年のように楽しんでいます。けれど、楽しんでばかりいられませんので、もう少し調整してみます。