コーヒーの飲み頃

 コーヒーの飲み頃というより、コーヒー豆は焙煎してから、いつが飲み頃になるのかというのが正しい表現になります。というのも、お客様から賞味期限について尋ねられることがあるので、そこらへんを説明しておきたかったのです。

 スーパー等で販売されているコーヒー豆には賞味期限表示があり、これについては「コーヒー豆の賞味期限」のブログで説明しているとおり、意外と長い期間が設定されています。しかし、美味しく飲める期間というのは実際のところ短いものです。多くの自家焙煎店では新鮮さを売りにしているので、比較的に焙煎してから間もない物が提供されていますが、コーヒーの飲み頃については色々な考え方があるようです。もちろんコーヒーは嗜好品ですから、それぞれの好みもあり、ホームページを調べると概ね次のような意見に分かれます。

A店:飲み頃は、1日~2週間ほどでしょうか。

B店:私は焙煎した翌日、または翌々日くらいの豆が、一番好きです。何とも言えない芳醇な香りがして、クラクラっときますね。

C店:焙煎後1週間(香り、風味が出やすい)から3週間(コクが出やすい)となります。

D店:焙煎後数日たってからうま味を増し、5日目くらいから飲み頃に入っていきます。

E店:焙煎してから3日後から2週間が美味しい期間です。

F店:焙煎してから1週間から10日目位で一番美味しいところがやってきます。

 6つの店の違いはあるものの、焙煎から数日経過してから3週間くらいが美味しく飲める期間ということでしょうか。そうなると焙煎したては美味しくないかというと、焙煎したてのコーヒー豆は、たくさんの炭酸ガスを含んでおり、そのまま淹れてもアッサリとした味になるとか、強い香りはありませんが、とても透明感のある味わいが楽しめます。「ピュアな味わい」ってところでしょうか。など、好意的な評価もあります。

 実際に自分が毎日飲んでみて、焙煎したてから1カ月間ほど飲み比べて感じることは、確かに味わいに違いがあり、そえぞれの良さがあるということです。ただし、1か月以上経過した豆は味に抜けた感じがあり、物足りなさを感じる時があります。この飲み頃については、豆のまま保存した場合であって、挽いた豆にについては「コーヒーと炭酸ガス」の実験のとおり、比べものにならないほど香りが抜けてしまいます。

 お店では、当日焙煎した豆のコーヒーを試飲用としてお出しすることがあるのですが、めったに飲む機会がないと思いますから、是非ご自身でお確かめください。いずれにしても、焙煎からの日数を知る必要があるため、お店のパッケージには「焙煎日」が明記してあります。大阪の某店では「焙煎時間」まで記載するこだわりの店主もいますよ。