ホテル・ルワンダ

 コーヒーを通して色々な事を学び成長できる、

と考えた事が珈琲屋を選択した理由の一つにあります。これまでに多くのセミナーや珈琲屋さんに行って、経験したり感じたりしたことであり、今まで気づかなかったことや知らなかった事実に恥ずかしくなる時もありました。

 その中で、2年前にJICA中部「なごや地球ひろば」で行われた、『ルワンダ・コーヒー、涙を越えて』のセミナーに参加した時も強くそう感じたのです。

  ルワンダ・コーヒーについては、ホームページで紹介していますが、ルワンダ共和国は、アフリカのビクトリア湖西方に位置する内陸国で、面積2万6千平方キロメートル、人口1千万人の小さな国です。1994年に起こったルワンダ虐殺では、国民の約1割にあたる百万人が殺されたと言われています。その様子は映画「ホテル・ルワンダ」で日本でも紹介されたのですが、約20年前の出来事にも関わらず私は全く記憶にありませんでした。ニュースで流れていたのでしょうが

遠い国の事で関心が無かったのかもしれません。

 簡単に映画の内容を紹介すると、1994年、ルワンダで勃発したルワンダ虐殺によりフツ族過激派が同族の穏健派やツチ族を100万人以上虐殺するという状況の中、1200名以上の難民を自分が働いていたホテルに匿ったホテルマン、ポール・ルセサバギナの実話を基にした物語です。フツ族の過激派はツチ族反乱軍によって排除されるまでのおよそ100日間に約100万人の人々を殺害したのですから、想像を絶する出来事です。映画の中では虐殺シーンは抑えてありますが、国連軍の無力さや事態が大きくならない限り周辺国は誰も助けはしないことも描かれており、平和ボケした日本人には理解できないのかも。

 映画のエンドロールに流れる曲が印象的でした。

『 ルワンダ ルワンダ ルワンダ

子供たちが泣いている 聞こえるか?

米国がアメリカ合衆国なら なぜアフリカは“アフリカ合衆国”になれない?

英国が連合王国なら なぜアフリカは王国を集めて“アフリカ連合王国”になれない?』

 日本を取り巻く近隣諸国、中国、韓国、ロシアなどを見ても、上記のような歌詞が他人事のように思えないのは私だけではないなずです。原爆の日を迎えてそんな事を考えてみるのでした。

 ちなみに、ルワンダのコーヒーはお店では取り扱っていません。生産量が少ないために年間を通じて提供できないと思ったからです。けれど、輸入量は日本が一番多いので期間限定で扱おうと計画しています。ルワンダ・コーヒーを飲みながら平和について考えるってのもいいではないですか。