手話入門講座始まる

 土岐手話サークル竹の子主催の「手話入門講座」が今日から始まりました。今年は6名の参加者で年齢も幅広く、今後も継続的に学習されていかれることを大いに期待しています。一人でも多くの方が手話に関心を持ってもらえるといいですね。

 聴覚障害者にとって手話はコミュニケーション方法の大切な手段ですが、実は、戦前から戦後にかけ、「日本語の習得を妨げる」などとして、ろう学校では手話が禁止された歴史があります。口の形を読み取ったり、発語訓練で音声言語を獲得したりする口話法が採用されていました。しかし、口話法は習得が難しく、教師とろう児との自由な意思疎通を妨げていたため、80年代にろう教育に手話の導入を求める運動が活発化しました。そして、ようやく90年代に教育現場で手話がコミュニケーション手段の一つとして認知されるようになりました。

 国連で2006年に障害者権利条約が採択され、11年の改正障害者基本法では手話が言語と位置付けられ、手話を使うろう者の権利を具体的に保障する「手話言語法(仮称)」制定を国に求める声が高まっており、全国の地方議会で、国に対する手話言語法制定の意見書提出が増えています。

 そんな訳で、この時期に手話に対する理解者が増えることは大変望ましいことなので、世代を超えてこの入門講座に参加される方々に頑張ってもらいたいと思っています。