コーヒー豆の賞味期限

 コーヒー豆の販売する際のパーケージ袋とデザインを考える中で、どうしても課題になるのが賞味期限などの表示についてです。これまで自家焙煎店を回ってきた際に、店頭販売される豆を購入してきましたが、パッケージに表示される内容はバラバラです。産地名のみ表示するものから、デザイン重視で内容について表示しないもの、保存方法や焙煎日まで記載されたものまで様々です。

 実は、対面販売で飲食糧品を販売する場合は、JAS法・食品衛生法いずれにおいても、食品表示の義務は科せられていません。喫茶店などの飲食店で、飲食糧品を提供する場合も同様です。これは、消費者から求めれば、その商品についてのすべての情報を、販売者が提供できるので、あえて表示義務を課す必要がないというのが、その理由です。コーヒー豆などの食品類を卸し販売する場合も、販売者に食品表示をする義務がありません。免除の理由は、対面販売の場合と同じです。ただし、コーヒー豆などの食品類を、不特定多数の人に通信販売で販売する場合には、販売者に食品表示の義務が発生します。食品表示の方法を、一括表示にするか、分割表示にするのかは、販売業者の裁量にまかされています。一般的にブルーマウンテンブレンドと表示する場合、ブルーマウンテンを30%以上含んでいなければならないというように、公正競争規約が存在しています。しかし、業界団体に加入していない場合、その団体の公正競争規約に縛られることがありません。

 ちなみに、全日本コーヒー協会では表示方法については次のとおりです。http://coffee.ajca.or.jp/webmagazine/library/label
賞味期限については、パッケージにより異なりますが、開封前なら、レギュラーコーヒーで1~2年、インスタントコーヒーで3年以内となっています。上のパッケージ写真はスーパーで販売されている大手メーカーの物で、賞味期限は1年間として表示されています。ただし、美味しく飲める期間というのは実際限られた期間というのがコーヒーを扱う者は承知していて、できるだけ早めに使用することがいいというのが常識です。

 自分がコーヒーを扱おうと思った時、最初に迷ったのがこの賞味期限です。賞味期限を長くすれば不良在庫は少なくなりますが、美味しい物を提供したいという想いからずれていきます。実際、焙煎日を明記している店はほとんどないのが実情です。商売としては曖昧にしたいところですから。そんな迷いがあった時に、大阪のヤスナガコーヒーの社長と会ったことで吹っ切れました。この店では、焙煎日と焙煎時間まで明記して販売していたからです。「売(得)るコーヒーを造らず、飲(望)むコーヒーを創る」をモットーとし、「煎りたての一番香りこそが体にいい」という信念でコーヒーを扱っていました。かなり個性的な社長ですが、コーヒーに向ける想いは人並みならぬものがあったのです。

 そんな出会いから、こまめに焙煎する1k焙煎機で量販店と異なる直火式を選択し、焙煎日を明記しようと決めたので、今回のパッケージデザインにも取り入れました。ただ、デザイン力という点では素人レベルなのでなかなか満足いくものが作れません。