■ コーヒー物語 (歴史の中のコーヒー・ストーリー)

 コーヒーはエチオピアで発見されて以来、食用、薬用、酒用、嗜好飲料へと変遷しながら発展してきました。今では生活の中で当たり前のように飲まれているコーヒーですが、歴史の中ではどのような物語を生み出してきたのか、コーヒーを飲みながら少しだけまとめてみました。みなさんもコーヒーを片手に、はるか昔の様子を想像しながら読んでみてください。

1454年頃
アデンの聖者シーク・ゲマレディンがアビシニアへ旅した際にコーヒーの効能を知る。アラビアでコーヒー飲用が認められる
1470年
アフリカのアビシニア高原から南アラビアのイエメン地方にコーヒーの木が移植された

1470~1500年
コーヒー飲用がメッカとメディナに広まる

1505年頃
アラブ人がセイロンにコーヒーの木を伝える

1511年
メッカでコーヒー禁止令
1517年
トルコのセリム1世がエジプト征服後、コーヒーをコンスタンティノープルに伝える

1554年
トルコのコンスタンティノープルに世界最初のコーヒーハウスが開店

1587年
シーク・アブダル・カディールが「コーヒー由来書」を著し、コーヒーの正しい由来と健全な飲み物であることを説いた

1592年
コーヒーの木と飲み物のコーヒーについての解説が初めて印刷物に登場。プロスペロ・アルピーニ著「エジプトの植物」

1598年
コーヒーという言葉が、パルダヌス著「リンスクーテンの旅」で、chaoua(チャオウア)と、初めて英語で記される

1600年頃
ローマ教皇クレメンス8世がコーヒーに洗礼を授ける

1601年
コーヒーという言葉が、W・パーリーの「シャーリー旅行記」で、coffe(コッフェ)と現代英語に近い形で登場
1607年
キャプテン・ジョン・スミスによりアメリカにコーヒーが伝えられる
1615年
コーヒーがベネチアに伝わる

1616年
ピエター・ファン・ブロークがモカから初めてコーヒーをオランダに運ぶ

1625年
コーヒーに甘味をつけるための砂糖が初めてカイロで使われる
1640年
オランダの貿易商ヴルフバインがヨーロッパに初めてコーヒーを輸入、アムステルダムで売り出す

1644年
コーヒーがフランスのマルセイユにP・ド・ラ・ロークによって伝わる

1645年
ベネチアで最初のコーヒーハウスが開店

1650年
コーヒーがウィーンに伝わる

1652年
ロンドンで最初のコーヒーハウスが開店。パスカ・ロゼーの店

1660年頃
中国駐在オランダ人大使ニューホッフが、茶にミルクを入れる風習を見習い、コーヒーに初めてミルクを入れる
1663年
モカ・コーヒーの定期的な輸入がアムステルダムで始まる

1669年
フランスの上流社会にコーヒーが伝わる

1670年
ドイツにコーヒーが伝わる

1683年
コルシツキーがウィーン初のコーヒーハウスを開店

1689年

パリに最初の純フランス風カフェ「カフェ・ド・プロコープ」が開店
1695年
ババ・ブータンがコーヒーをメッカからインドへ持ち帰る

1696年
インド南部のマラバルから、初めてジャワ島にコーヒーの苗木が運ばれる。しかし、洪水によって壊滅
1699年
ジャワへ二度目のコーヒーの苗木を運び栽培に成功。オランダ領インド諸島のすべてのアラビカ種コーヒーノキの先祖となる

 

1800年頃
ド・ベロワによりフランス独自のドリップ式のコーヒーポットが登場

1819年
ローランがポンプ式パーコレーター(エスプレッソの原型)でフランス特許を取得

1840年頃
イギリスで蒸留と濾過でコーヒーをたてるサイフォンが発明される

1899年
日本人化学者、加藤サルトリ博士が、インスタントコーヒーを発明

1907年
インスタントコーヒーがアメリカで軍事用品として製造され、第二次世界大戦後、一般に消費されるようになった

 

    伝えたかったけれど伝えられなかった事

 コーヒーの生産地と消費地の関係で語られるのは、貧しい人と富める人との関係です。いわゆる南北問題と言われる、1960年代に入って指摘された先進資本国と発展途上国の経済格差とその是正をめぐる問題。豊かな国が世界地図上の北側に、貧しい国が南側に偏っていることから南北問題と呼ばれています。さらに遡れば、その産地を植民地化して先住民族を強制的または騙してコーヒー生産に従事させたり、奴隷貿易によって運ばれた人たちよって生産されてた歴史があります。そうした暗い部分も伝えたいと考えていましたが、上手く表現ができませんでした。自分の未熟さ故なのですが、そんな事実も片隅に置いてもらえるといいなと思います。